ベトナム語は話し手と聞き手の関係(性別、年齢、社会的地位等)によって人称が変わります。
例えば、相手が1歳から15歳程度年上の女性であれば、自分をem、相手をchịと呼びます。
相手が30歳から45歳程度年上の女性もしくは男性であれば、自分をcháu、相手をbácと呼びます。
1歳から10歳程度年上の女性に名前を聞くときは、Chị tên là gì? 、30歳から40歳程度年上の女性もしくは男性に名前を聞くならBác tên là gì (ạ)?というように人称の使い分けが必要になります。
<これだけは覚えておきたいベトナム語基本人称>
自身が20歳の場合
自分 相手
chú(男性) /cô(女性) cháu (~10歳)
anh(男性) /chị(女性) em(11歳~19歳)
tôi/minh bạn/cậu(同い年)
em anh(男性) /chị(女性)(21歳~35歳)
cháu chú(男性) /cô(女性)(36歳~50歳)
cháu bác(51歳~65歳)
cháu ông(男性)/bà(女性)(66歳~80歳)
cháu cụ(80歳~)
このように自分と相手の年齢差によって人称が変わります。
もし、自分より1歳年下の女の子に「Em đẹp qúa! (きみ、きれいだね!)」と言おうとしたものの人称の使い分けを間違えて「Anh(またはChị) đẹp quá!」と言ってしまうと、「私きれい!」という突然の自画自賛になってしまい、相手に笑われます。
また、相手が学校の先生で自分が生徒の場合、一人称はem、男性の先生はThầy、女性の先生はCôとなります。
先生の名前を聞きたいときは、
Thầy/Cô tên là gì (ạ)?
となります。
更に、自分の両親との会話では、一人称はcon、父に対してはbố、母に対してはmẹを使います。
自分のこどもに話しかけるときは、自分がその子の父であれば一人称はbố、母であればmẹ、こどもに対してはconを使います。自分のこどもにどこに行くのと聞くときは、Con đi đâu?となります。
兄に話しかけるときは、一人称はem、兄にはanhを使います。姉に話しかけるときは、一人称はem、姉にはchịです。
弟もしくは妹と話すときは、一人称はanh(男性) /chị(女性)、二人称はemです。
上記をマスターすれば、人称に関してはある程度なんとかなると思います。
P.S.大学の食堂で食べたゴーヤチャンプルがあまりおいしくなかった。