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初見の単語を追う話(謎調味料編)

 

こんにちは。ベトナム語を専攻してもうすぐ5年が経ちますが、やはりまだまだ知らない単語がたくさんあります。

例えば、”không cần nước mằm, nước hàng, đường, bột nêm”という文の一部があったとしましょう。

không cần→分かる。必要ないという意味。

nước mắm→分かる。ベトナムの代表的調味料、ヌックマム(魚醤の一種)。

nước hàng→分からない。nướcがついている&ヌックマムと並列の関係にあるので液体調味料の可能性大。

đường→分かる。砂糖。

bột nêm→分からない。たぶん調味料の一種。bộtは粉なので粉状の調味料の可能性大。

 

nước hàngを追う

こういう細かい調味料の名前が辞書に載っていることはあまり期待できない上に時間が無いので、Google検索。ちなみにGoogle翻訳はnước hàngを「水の洞窟」と判断。(絶対違う)

Google、茶色い調味料っぽい液体の画像を見せてくる(これは期待できる)

そしてその下の検索結果にWiktionaryベトナム語版のページが!ありました!nước hàng[nɨək˧˥ ha̤ːŋ˨˩]!

Wiktionary曰く、” Thứ nước có đường, màu nâu, để pha vào thịt kho cho thơm và đẹp.”`とのこと。

要するに、砂糖が入って、茶色の、香りと見た目を良くするためのthịt kho(煮つけみたいな料理)に混ぜる調味料の一種らしいです。

これでnước hàngの正体が分かりました。(やったね)

thịt kho参考画像

thit heo kho to

bột nêmを追う

これまた辞書はあまり期待できない&時間が無いので横着してGoogle検索。

Google翻訳は、ナトリウムとの判断。うーん、言いたいことは分かる。多分、味の素(L-グルタミン酸ナトリウム)的な白い粉だと教えてくれているのでしょう。

結局、bột nêmは画像ですぐ分かりました。

ベトナムのスーパーでよく見かけた粉状の調味料でした。

これでbột nêmの正体も分かりました。(やったね)

後で辞書で調べたらnêmは「味付けする」という意味でした。

ちなみに、味の素はベトナムでも売られていて、mì chính(味精)と呼ばれています。

要するに、”không cần nước mắm, nước hàng, đường, bột nêm”というのは、「ヌックマムその他諸々の調味料は必要ない」という意味でした。(前後を省いているので分かりにくいですが、細々とした調味料は必要なくて、これ1本でthịt khoの味付けはOKというニュアンスの文です。めんつゆ1本で肉じゃがは作れる的な。)

bột nêm参考画像(hạt nêmって書いてあるけど。hạtは「粒」です。味付け粒。)

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P.S.しもやけできた。